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背景

関節リウマチ(RA)におけるマスト細胞の潜在的役割が近年特に脚光をあびている。
マスト細胞(MC)はRA滑膜組織に多数存在し、MC欠損マウス(Sl/Sld、W/Wv)は、グルコース-6-リン酸イソメラーゼ(GPI)に対する抗体によって誘導される関節炎モデルに抵抗性となる。
当科の澤向は、MC由来トリプターゼが滑膜線維芽細胞のアポトーシスを阻害し、線維芽細胞の増殖を促すことを見出し、RA病態におけるMCの強い関連性を示した。更に、RA関節滑膜中の免疫複合体沈着は補体C5a活性化を誘導し、滑液中C5aの量はRAの疾患活動性と相関することが知られている。しかしながら、RA病態でのMC活性化におけるC5a/C5aRの役割は不明であった。

補体活性化とC5a

目的

マスト細胞の活性化に対するC5aの関与を解明し、RAの病因におけるマスト細胞の関連を明らかにすることである。